大河関連書籍読書メモ その3

皆さんこんばんは。いよいよ来週最終回ですね…

見たいと見たくない、こころがふたつある〜

読書メモも最終回です。6冊追加で書いておきます。本当はもっと読みたかったのですが…

 

浅倉卓弥『黄蝶舞う』PHP研究所、2010年

源氏三代将軍を中心にした連作短編小説…でいいのかな。小説です。

こちらは私イチオシ!なぜなら義時さんがカッコイイから。ていうか、作者の人が北条義時結構好きなんだろうなと思う。

オカルト・ホラーの世界と、中世の「現実」が融合している感じが上手くて面白いです。

 

・細川重男『鎌倉幕府抗争史』光文社、2022年

おなじみ細川先生の新作。頼朝死後からの御家人間の抗争を事件ごと(?)に解説している新書です。ちょうどドラマの時代と一致しているので副読本としても読みやすいと思います。

 

葉室麟『実朝の首』角川文庫、2010年

暗殺後、実朝の首がなかなか見つからずに仕方なく首無しで葬儀をやった、という伝承?を元にした小説です。和田合戦の残党や朝廷まで巻き込んだ駆け引きが大胆な発想で面白い。こちらの義時さんは小物感があり、代わりに政子姉さんが冷徹な政治家です。というか、こちらの作品は女性たちが強い。

 

朝井まかて他『鎌倉残影 歴史小説アンソロジーKADOKAWA、2022年

今年の11月に出版されたてほやほやの鎌倉アンソロ。どれも面白いですが、和田合戦が舞台の「誰が悪」が好きですね。後鳥羽上皇パートの「人も愛し」もいいな〜。こちらの義時さんは、一本目の作品で主人公にはなっているものの全体的に影が薄い。北条義時の影の薄さってこういう感じだよね…という感想。

 

大佛次郎源実朝

こちら、まだ青空文庫に入っておらず『源実朝』の文庫版も絶版?のため、読む難易度が高い作品です。大佛次郎時代小説自選集の10巻に入っていますので、どうぞ図書館などで読んでください。(私も図書館で読みました)

タイトル通り、実朝を主人公にした小説です。文豪は実朝が大好きだね。人物描写のバランスが良い作品な気がします。

 

武者小路実篤「実朝の死」「義時と泰時」

こちらもちょっと入手難易度が高い作品。武者小路実篤全集14巻に収録されています。実朝の右大臣拝賀の日の前後を舞台にした戯曲です。戯曲って戯曲だけ(上演されたものではない)と感想が書きづらいな…一応こちらの義時さんは芯の通った?悪役です。

 

というわけで!実は読みかけのまま寝かせてる本もまだあるのですが、一応これで読書メモは終了です。お読みいただいた方、ありがとうございました。来週の最終回楽しみましょう。楽しめるかな……